― 重陽の節句に寄せて ―
九月九日は、五節句のひとつ「重陽の節句」。
古くから、奇数は陽の数とされ、そのなかでも最も大きな「九」が重なる九月九日は、特別な日として大切にされてきました。
別名「菊の節句」とも呼ばれ、菊の花を愛でたり、菊酒を楽しんだりしながら、無病息災や長寿を願う日でもあります。
春の桜のような華やかさとは少し違う、静かで凛とした秋の菊。
少しずつ空気が変わり、季節が次へ向かい始めるこの頃は、
外へ向いていた意識を、そっと自分の内側へ戻していくのにもよい季節なのかもしれません。
そして、2026年9月9日。
この日に、suāは始まります。
suāが大切にしているのは、何かを足し続けることではありません。
たくさんの情報や予定、人の言葉に囲まれる毎日のなかで、ほんの少し立ち止まり、
自分自身の感覚へ戻ること。
香りを焚くこと。
お茶を淹れること。
空を眺めること。
音楽を聴くこと。
何もせず、ただ静かにいること。
そのどれもが、自分に還る小さなきっかけになります。
私たちは、その時間を 「suā Time」 と呼んでいます。
重陽の節句に願われてきた「健やかに、長く生きる」ということも、ただ年月を重ねることだけではないのだと思います。
季節の移ろいに気づくこと。
自分の心や身体の声を聞くこと。
今日という一日を、自分の感覚で生きること。
そんな小さな時間の積み重ねが、やがてその人らしい暮らしになっていく。
suāもまた、急いで完成するものではなく、出会ってくださる方々とともに、ひとつずつ季節を重ねていきたいと思っています。
九月九日。
重陽の節句。
新しい季節の入口で、suāも静かに歩き始めます。
香りとともに。
暮らしとともに。
そして、出会ってくださるみなさまとともに。
澄み在ろう。
suā
